婚姻費用をもらうために一番手っ取り早い方法は？もちろん、ご本人同士で話し合って払ってもらうものです。

　しかし自分から払おうとしない旦那さんに話し合いのテーブルに着いてもらうのは、現実問題として容易ではありません。「値切れられる」「払い渋られる」ということも、しばしば耳にします。

　そのような場合には、家庭裁判所に婚姻費用分担調停を申し立てるのがいいでしょう。
　調停は、家庭裁判所で、男女ペアになった2人の調停委員を間にはさんで、本人同士が考えや希望を伝え合うものです。
　調停の長所は、調停委員を介して話をするので直接話をする必要がないということです。冷静に話ができない相手や暴力をふるう相手とも、心理的な負担をあまり感じることなく話をすることができます。 

　金額について合意が成立し、調停調書に記載されれば、万一約束が破られた場合でも、支払い義務のある旦那さんの給料や預金を差し押さえて払わせるということができます。
　調停は、申立費用もわずか1200円です。無理して本人同士で話をするくらいなら、さっさと調停を申し立ててしまった方が、早くしかも有利な解決が期待できるともいえるでしょう。